西の都 装飾
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すいたのゆ(ふつかいちおんせん)

所在地 筑紫野市
指定等の状況 未指定
エンブレム

万葉集に「次田温泉」とあり、大宰帥である大伴旅人が大宰府の地で妻を亡くした悲しみを、「湯の原」で鳴く鶴に重ねて詠んだ歌が残され、小字にも「湯の原」があります。
平安時代末ごろの『梁塵秘抄』には、大宰府高官、観世音寺僧、安楽寺僧、四王寺僧、大宰府の武士や料理人、武蔵寺の順で入浴すると記され、疲れを癒す湯であるとともに、湯に集まる官人や僧らの交流の拠点でもありました。

次田温泉とは、現在の二日市温泉のことです。二日市温泉のお湯は、地下の花崗岩に含まれるウラニウムの放射壊変による熱によって、地表水が温泉となっています。 温泉の近くにある武蔵寺には、この寺の創建に関わる藤原虎麿の娘「瑠璃子姫」が温泉によって病が癒えたという温泉発見伝説が伝わっています。温泉は古代の次田郷にあり、周辺には現在も「次田」「湯の原」「湯大道」という地名が残され、筑紫野市内の遺跡では「次田」と墨書した土器も出土しています(写真)。『万葉集』にも「次田温泉で大宰帥大伴旅人が詠んだ歌」が収録され、「湯の原」が登場します。 次田温泉は、古代の官人等が訪れる癒しと交流の場となっており、現在も千年の時を超え、その湯は脈々と受け継がれています。

筑紫野市キャラクター/
つくしちゃん

古来より温泉の地として、古代には大宰府の官人たち、近世には黒田藩の殿さまも入っていたと伝わっています。
現在も博多の奥座敷といわれ、「立ち寄り湯」や宿泊できる温泉旅館があります。周辺には、温泉発見伝説に関連するお薬師さまや武蔵寺があり、古代からとうとうと湧き出る温泉とともに散策を楽しむこともできます。次田温泉(二日市温泉)で、身も心も癒されてみませんか。

〒818-0058 福岡県筑紫野市湯町1丁目14

JR二日市駅から徒歩約10分

九州自動車道筑紫野ICから約5分

古代日本の「西の都」 イメージ画像

1300年前、筑紫の地に誕生した「西の都」。東アジアに華開いた壮大な国際交流都市のストーリーは、福岡県筑紫野市・春日市・大野城市・太宰府市・那珂川市・宇美町、佐賀県基山町に広がっています。