西の都 装飾
25

すぎづかはいじ

所在地 筑紫野市
指定等の状況 市史跡
エンブレム

奈良時代の初めごろに建立された古代寺院で、礎石建物跡が見つかっています。大宰府政庁や周辺の役所で使われたものを同じ軒丸瓦や軒平瓦が葺かれており、都近郊の建物もまた先進的な瓦によって彩られていました。

筑紫野市杉塚に所在する古代の寺院跡です。古くからその存在は知られており、基壇状の高まりに3個の礎石が露出していました。1979年の発掘調査でさらに6つの礎石が発見され、この基壇状の部分は金堂もしくは講堂の跡と推定されています。寺域や伽藍の配置がどのように広がっているのかは、詳しくわかっていません。ここから発見された軒先瓦や鬼瓦は、大宰府や鴻臚館で使われた瓦と同じ文様で、寺院は7世紀末から9世紀にかけて存続していたと考えられています。

筑紫野市キャラクター/
つくしちゃん

杉塚廃寺の東側に位置する官道(水城西門ルート)は、外国使節など多くの人々が往来していました。人々は、大宰府政庁と同じ瓦が葺かれた先進的な寺院建築の杉塚廃寺を目の当たりにしていたことでしょう。当時の人々が見ていた瓦を、筑紫野市歴史博物館に展示しています。ぜひ、みなさんも見に来てください。

〒818-0054 福岡県筑紫野市杉塚2丁目5-18

JR二日市駅から徒歩約30分

九州自動車道筑紫野ICから約6分

古代日本の「西の都」 イメージ画像

1300年前、筑紫の地に誕生した「西の都」。東アジアに華開いた壮大な国際交流都市のストーリーは、福岡県筑紫野市・春日市・大野城市・太宰府市・那珂川市・宇美町、佐賀県基山町に広がっています。